House も home も、日本語だと、どちらも「家」と訳すことができますよね。
英語では、場面に応じて、この2つの単語を使い分けます。
下記の2つの文章のうち、どちらがより自然でしょうか。
- I’m going to go to my house.
- I’m going home.
House は建物、home は家庭・帰る場所
House も home も、どちらも人が住む場所、ではありますが、house は物理的な建物を意味し、home は抽象的な、家庭・帰る場所・自分の居場所、を意味します。
They found an ideal house to raise their kids.(彼らは、子育てに最適な家を見つけた。)
Carl cleaned the whole house.(カールは、家中掃除した。)
Where are you?
- I’m at home.(電話で「今どこにいるの?」-「家にいるよ」)
There is no place like home.(我が家に勝るところなし。)
A dog house(犬小屋)、a house sitter(ハウスシッター)とはいいますが、a dog home、a home sitter とは言いません。このことからも、house は建物を指すことが分かります。
また、日本語にもなっている、home を使った言葉はたくさんあります。例えば、スポーツの試合のホームとアウェイ、ホームラン、アットホーム。これらの言葉からも、ホームは、本拠地、所属するところ、暖かい家庭、というイメージがつかめます。
House、home を使った言いまわし
on the house([飲物や料理が]お店のおごりで)
an open house (売却物件の内覧会)
be in the dog house(誰かを怒らせるなどして、まずい状況にある)
feel at home(くつろぐ)
I’m home.(ただいま)
one’s second home(多くの時間を過ごす場所、第二の故郷)
House は名詞、home は副詞
これらの house と home の違いをふまえると、冒頭の2つの文章の内、より自然なのは I’m going home. のほうですね。
I’m going to go to my house. も間違いではありませんが、不自然に聞こえます。
ところで、上記の2つの文章を見て、home のほうには、to go to がないことにお気づきでしょうか。
これは、この文脈では、house は名詞で、home は副詞であることが理由です。副詞なので、単語の中にすでに「へ・に・で」という言葉が含まれている、と考えるとよいでしょう。
(この文脈では、house は名詞ですが、動詞としても使われます。また、home にも名詞、動詞、形容詞の機能があります。)
Go overseas や go abroad と同様に、go home になります。